8/16 石巻-南三陸 part1
震災の被害の大きかった石巻-気仙沼あたりの沿岸地域をコースとして、今年も9月にツールド東北が開催されますが、帰省の際にそのコースを参考に走ってみました。
石巻の市街地から近いエリアと旧雄勝町に関しては、震災後に脚を踏み入れていますが、それ以外エリアは今回が初めてです。
震災からそれほど間を置かずに、雄勝町でその被害を見ていた事もあり、他の沿岸部まで、積極的に見て回る気も起きなかったのですが、前述のツールド東北に落選した事もあり、今回自転車で回ってみる事にしました。
今年に入ってロードバイクに乗り始め、この程度の距離であれば、自走で問題なく走れるようになったのも、きっかけとしては大きいです。
スタート地点になる石巻専修大から稲井地区は長閑な風景が続きますが、女川へ向けての坂を越え、下りに入ると雰囲気が一変。
すぐに周辺から建造物が消えます。
かなり海から離れた場所まで、津波の被害に会った事は頭に入っていましたが、その場に立つと想像以上の規模で破壊されており愕然とします。
ディーゼル車が走るローカル線の終点・女川駅は新築されて綺麗になっていますが、その周辺はこれから本格的に開発する雰囲気。
少し離れると、とりあえず整地しただけという状況に見えました。
震災前や直後の状況を知っていれば被害の大きさが解ると思うのですが、事前知識無しでは「もともとそんな場所」だと思ってしまいそうな…。
女川を過ぎると道はブルーラインへ。
アップダウンを繰り返しつつ、いくつかの浜(集落)を繋いでいく道です。
海岸から切り立った林の中を通された道なので、海の近くですが峠道のような雰囲気。
たまに木立が切れて海を臨めます。
まさに自転車乗りが好みそうな道で、実際何組かロードバイク乗りの方とすれ違いました。
自分は変な改造したクロスバイクですが・・・。
下りの先には、集落があるのですが、やはりほとんどは津波の被害で消滅しており、高台移転と、防潮堤建設の為の盛り土が目立ちます。
浜の向きや形によっては、桟橋は残っているところもありましたが、集落に関しては、もともと高台にあった家以外は何も無くなっている場合が多いです。
さらに走ると道は旧雄勝町へ。
この辺の道路は震災以前に、トンネルを作ってショートカットする形で新しくなっていました。
道が高いところを通っているので、集落を見下ろす形になる場所が多いです。
ブルーラインの女川よりは木立の中を走る比率が高いですが、このあたりは、しばしば眺望が開けます。
東北の海も夏場は明るいブルーに輝いています。
子供の頃に来たことのある波板という集落の海水浴場は開いており、そこそこの人出で賑わっていました。
後で聞いたところ周辺で開いている海水浴場がここしか無いとの事。
この集落も海に近い部分は津波の被害を受けて流されたとのことです。
さらに進むと、もう雄勝町の中心地だった場所ですが、次第に更地が多くなってきます。
破壊された防波堤もそのまま放置されているようです。
このあたりは完全に壊滅しており、震災前の光景を思わせるものが何もありません。
震災直後に建物の上にバスが乗っていたのもこの周辺です。
下の写真のあたりは、震災前は商店が立ち並んでおり、それなりに賑わいを感じる事のできるエリアでしたが、現在の状況はご覧の通り。
何もありませんし、たまーに自動車が通る意外は人の気配もありません。
ここも元々の状況を知らないと、破壊の程度の想像が付き辛いと思います。
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